読者インタビュー

2024.08.01

わたしの日刊工業新聞 活用法(108)株式会社林製作所 代表取締役・林 司 氏

林 司 氏

産業動向 経営のヒントに

 林製作所は、多品種少量の精密板金加工を主力とし、プレス・レーザー・溶接を組み合わせた一貫加工で差別化している。業務用冷凍機や医療用機械、食品製造ロボットなどの月5000種類の部品を手がけており、生産性の向上や環境対応に意欲的だ。林司代表取締役に、今後の取り組みや日刊工業新聞の魅力などを聞いた。

-7月に2台目となるファイバーレーザー複合機を導入しました。

「アマダ製の『ACIES-AJe』を導入した。ファイバーレーザーによる切断加工、タレットによるパンチ加工などを複合した設備で、高速・高精度に加工できる。何より、長時間連続して自動運転できるので、働き方改革につながる。現場のデジタル変革(DX)と合わせて、引き続き生産性の向上に取り組む」

-環境経営にも熱心ですね。

「二酸化炭素(CO²)排出量削減目標に対する国際認証『SBT』を3月に取得した。年間排出量を2030年に19年比46%削減することを掲げた。また、持続可能な開発目標(SDGs)も『働きがいも 経済成長も』などの8ゴールで宣言している。新規設備は省エネ性能が高いため、これらの目標達成につながる」

―短編動画投稿アプリケーション「TikTok(ティックトック)」に自ら出演して会社をアピールしていますね。手応えはありますか。

「地域での認知度アップや新規採用のため、仕事の内容や現場の雰囲気などを面白おかしく、わかりやすく伝えたいと思って始めた。効果は予想以上で、面接するとほぼ全員から『動画を見ました』と言われる。ある動画は13万回以上再生されて驚いた」

ロボットアーム
ファイバーレーザー複合機で加工したロボットアームのフレーム

-日刊工業新聞の魅力をどこに感じていますか。

「モノづくり情報が豊富なところだ。自動化設備やロボットの活用事例、DX、人工知能(AI)などの情報を広く収集できる。産業界のトレンドを把握できるのも魅力で、経営のヒントになる情報が少なくない。まず見出しに目を通し、興味が湧いた記事を読んでいる」

-記事から刺激を受けますか。

「やはり、同業他社の記事が最も刺激を受ける。また、新工場の建設や設備投資、新規事業立ち上げなどの記事を読むと『自分も頑張ろう』と、やる気になる」

-本日はありがとうございました。


【略歴】97年高崎高校卒。音楽制作会社を経て、06年林製作所入社。12年常務、15年専務、 18年代表取締役。群馬県出身、45歳(24年7月現在)。

【企業ファイル】

名称 株式会社林製作所
代表者 林 司
所在地 群馬県高崎市沖町368-1
URL https://hayashi-mfg.jp
事業内容 多品種少量の精密板金加工

インタビュアー:群馬支局

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