わたしの日刊工業新聞 活用法(97)株式会社 小林機械 代表取締役・小林 良文 氏
記事で景気の潮目を読む
東北自動車道の館林インターチェンジから車で約5分、ひときわ目立つ白黒ツートンカラーの建物がある。機械工具商社、小林機械の「東日本マシンプラザ」だ。展示場には中古工作機械がずらりと並ぶ。中古を新品同様に仕上げて、顧客の信頼を積み上げてきた。代表取締役の小林良文さんに、事業内容や日刊工業新聞の魅力などを聞いた。
-東日本マシンプラザと「マシンプラザ本庄」(埼玉県本庄市)でフロア計2万8,800平方㍍と、国内最大級の展示場を誇ります。
「機械1,000台以上、工具類3万点以上を常時保有し、販売や買い取りなどで年間約3,000件の取引をしている。売れ筋や特価品はサイトに掲載しているが、載せきれないので、ぜひ展示場に足を運んでほしい。半日かけて“宝探し“する人が少なくない」
-匠の技を持つ技術者集団が強みですね。
「例えば工作機械のスライド部分である摺動面は、手作業のキサゲ加工により数㍃㍍(マイクロは100万分の1)の精度で平らに削る。大型機械の場合は解体し、徹底的にメンテナンスしている。数カ月間かけることもある」
-中古工作機械のサブスクリプション(定額制)サービスを始めました。業界でもユニークな取り組みです。
「リースの契約期間は一般的に7年間だが、2年間に設定して月額費用を抑えられるようにした。短期受注に応じたり、試験的に導入したりする際、投資リスクを軽減できる。動産総合保険が付帯されるので、安心して利用できる」
-日刊工業新聞のどこに魅力を感じていますか。
「モノづくりに関する記事が豊富なことが魅力だ。機械関連の企業動向、新製品や新技術の情報をいち早く収集できる。取引先と話題にしたり、株式投資の参考にしたりしている。機械業界だけではなく、広く産業界の潮流を把握するのにも役立っている。また大規模展示会の特集も掲載しているので、目を通してから会場に行くと効率的に情報収集できる」
-中小企業の情報は参考になりますか。
「さまざまな中小企業の動きから、景気の潮目を読む。また、新工場の建設や新事業に乗り出すといった記事を読むと刺激を受ける。中小・ベンチャー・中小政策面で連載している『激動の経営』は、社長の経営哲学や事業の山あり谷ありを取り上げており、読み応えがある」
-本日はありがとうございました。
【略歴】1988年堺工業高校(現堺工科高校)卒、同年森繁機械商会入社。91年小林機械を創業。大阪府出身、54歳(2023年6月現在)。
【企業ファイル】
名称 | 株式会社 小林機械 |
代表者 | 小林 良文 |
所在地 | 群馬県館林市赤生田本町3831の2 |
URL | https://cop.kkmt.co.jp |
事業内容 | 新品・中古工作機械・工具などの販売・買い取り・修理 |
インタビュアー:群馬支局