わたしの日刊工業新聞 活用法(90)株式会社コスモ技研 代表取締役社長・松下 貴志 氏
出張先でも読み必要な情報を得る
コスモ技研はシステムインテグレーター(SIer)としてロボットを活用したさまざまな無人化システムを手がけている。近年は自らが提唱する「スマートファクトリー」化の取り組みに注力し、従来の自動化を超えた「究極の効率化」を目指す。新たな挑戦に日刊工業新聞はどのように役立てているのか、代表取締役社長の松下貴志さんに聞いた。
-受注状況はいかがでしょうか。
「当社の顧客は化学や医療、工作機械、製鉄、発電関連など多岐に渡るが、各社ともコロナ禍から再び動き出し来年や再来年に向けた引き合いが増えている。2024年12月期はかなり忙しくなりそうだ。今後はさらに化学分野への提案を強化したい。知見を深めるため、SIerとしては初めて業界団体である日本化学工業協会(日化協)に入会した」
-スマートファクトリーの提案に力を入れています。
「我々のスマートファクトリーとは、モノのインターネット(IoT)などの活用で自社の現場の状況が『見える』上に、『繋がる』ことで関連の現場も確認でき、故障による停止を防ぐ『止まらない』工場だ。ここからさらに統合業務パッケージ(ERP)と製造実行システム(MES)の統合化も視野に入れ、ロボットシステムとの連携を図り対応できる領域を広げたい」
-日刊工業新聞は役立っていますか。
「手配して出張先でもなるべく読むようにしている。機械・ロボット・航空機面を中心にロボットメーカーの新製品のほか、関連するワードを拾ってあらゆる面の記事を読む。特に注力分野の化学業界や、スマートファクトリーの進化に欠かせないデジタル変革(DX)の内容は非常に参考になる。自分のやりたいことに必要な情報を提供してもらっているという実感がある。今後はより現場の声がわかる記事にも期待したい」
-日刊工業新聞とは読者として以外の関わりもあります。
「取材を受けての報道や『ジャーナグラム』による情報発信で知名度が向上し、社内でも励みになる。顧客に迷惑をかけないことが大前提になるが、納入事例を紙面で紹介できればとも考えている。また日刊工業新聞社が事務局を務める異業種交流会の『名古屋産業人クラブ』に参加し多くの経営者と交流している。20年に社長に就任したばかりの自分にとって経営者の先輩方との対話は大変勉強になる。非常に良い会なので今後も積極的に参加していく」
-本日はありがとうございました。
【略歴】2007年コスモ技研入社、20年代表取締役社長。愛知県出身、43歳(22年10月現在)。
【企業ファイル】
名称 | 株式会社コスモ技研 |
代表者 | 松下 貴志 |
所在地 | 愛知県小牧市入鹿出新田285 |
URL | https://www.cosmo-gi.com/ |
事業内容 | 「ロボットによる無人化FAシステム」化学・重工業・工作機械・航空・医療・医薬・食品業界等のスマート工場エンジニアリング |
インタビュアー:名古屋支社