読者インタビュー

2021.04.28

わたしの日刊工業新聞 活用法(71)株式会社羽野製作所 取締役社長・山下 勝也 氏

山下 勝也 氏

成長分野の情報 参考に

 羽野製作所は九州・福岡の金属製ネームプレート加工業者として、1950年に産声を上げた。エレクトロニクス産業の発展とともに歩を進め、創業70周年を迎えた現在、電子機器や高密度・高多層プリント配線基板の開発・設計から製造までを一貫して手がけている。取締役社長の山下勝也さんに、日刊工業新聞の活用法などを聞いた。

-きめ細かい開発支援体制が強みですね。

 「電気・ソフトウエア・機構の3分野の専門技術者による支援体制を整えており、さまざまな相談にワンストップで対応できる。仕上がりのイメージのミスマッチもない。モノづくりからスタートしたこともあり、相手の気持ちをくみ取れるのも強みだ。初期段階の開発から参画し、製造、検査、出荷までを一括受注できる」

-自社ブランドの磁界測定器も展開していますね。

 「例えばリニアモーターカーや電気自動車(EV)、送電線、工場などから生じる磁界を測定するのに用いる。自社製品の売り上げは受託開発や製造に比べてまだ小さいが、今後に期待している。磁界測定器のほか、小型風力発電向け制御機器を製品化した実績もある」

―日刊工業新聞をご愛読いただいていますね。

 「顧客のすそ野が広いため、さまざまな業界の情報が載っているのがありがたい。特に仕事上でかかわりのある会社の記事は必ず読んでいる。皆が手にとれるように開発部のフロアに置き、読んでおいてほしい記事を伝えるようにしている」

磁界測定器
自社製品の磁界測定器

-記事は参考になりますか。

 「成長分野である通信や半導体に関する記事を参考にしている。先端技術はもとより、加工技術や材料関連の記事も興味深い。新製品などの"モノ"にもアンテナを張っている。これからも読み続け、社が力をつけていくために活用したい」

-新聞のどこに魅力を感じていますか。

 「知りたいことが明確な時は、やはりインターネットが効率的だ。一方、紙媒体の良いところは、思ってもみなかった情報と出会えること。そこにメリットがあり、検索して得る情報との大きな違いがある。情報収集の幅を広げるため、紙媒体は貴重だ」

―本日はありがとうございました。


【略歴】1991年東大院工学系研究科物理工学専攻修了。富士通研究所、アジレント・テクノロジーを経て、09年に羽野製作所入社。18年社長。佐賀県出身、55歳(21年5月現在)

【企業ファイル】

名称株式会社羽野製作所
代表者山下 勝也
所在地福岡市東区筥松1-1-12
URLhttps://hano-ss.co.jp
事業内容プリント配線基板製造、電子機器開発

インタビュアー:西部支社

バックナンバー