わたしの日刊工業新聞 活用法(48)龍宮株式会社 代表取締役社長・梯 恒三 氏
「経営に役立つ解説が魅力」
龍宮は〝綿〟の可能性を追い求め、脱脂綿とガーゼを組み合わせた寝具「パシーマ」を開発した。通気性と保温性を併せ持ち、吸湿性と放湿性にも優れていることから、快適な眠りを求める幅広い世代に支持を受けている。代表取締役社長の梯恒三さんに、日刊工業新聞の活用法などを聞いた。
―パシーマは四半世紀を超えるロングセラーに育ちましたね。
「医療用レベルの脱脂綿とガーゼを用いており、仕上剤を含んでいない。繊維製品の安全認証『エコテックス スタンダード100』で、最も厳しいクラス Ⅰ を取得している。これは乳幼児にも安心・安全という証だ。洗濯機で丸洗いできるし、洗えば洗うほど肌ざわりがよくなるので、アトピー性皮膚炎や敏感肌の人にも適している。展示会や口コミで、人気が広がった。アンケートでも『気持ちいい』といった声をいただいている」
―寝具に始まり、現在は日用品、ベビー用品などをラインアップしています。
「パシーマの可能性に気づき、いろいろな製品を手がけるようになった。取引先から『もう少し絞り込んでもいいのではないか』と言われるほどバリエーションが豊富になった。近年は介護向けとしても注目されている。最近は部屋の雰囲気との一体感を意識し、生成色を主体に広げている」
―海外展開も視野に入れていますね。
「地方経済産業局などによる『クールジャパン商品』に選ばれ、2018年にパリのショールーム『メゾン・ワ』で販売した。本格的な海外展開には時間がかかるだろうが、これからもジャパンブランドとして発信したい」
―日刊工業新聞をどう活用していますか。
「人から聞いただけでは足りない情報を収集できる。設備導入のきっかけになったこともある。
会社で読むだけではなく、忙しい時は家に持ち帰っている。印象に残った記事や気になる記事は切り取って保管している」―どこに魅力を感じていますか。
「毎週火曜日に連載している『本日も東奔西走』や『倒産学』といった専門家による解説記事が魅力の一つ。経営者として参考になるし、身近に感じる内容だ。また、いまさら聞けないようなことも『ものたんが聞く』などで、わかりやすく解説している。社説で世の中の流れを知ることも少なくない」
―これからもビジネスに役立つ情報を発信します。本日はありがとうございました。
【略歴】 梯 恒三(かけはし・こうぞう) 1980年熊本大工卒、同年龍宮入社。92年取締役、12年社長。福岡県出身、62歳(19年5月時点)。
【企業ファイル】
名称 |
龍宮株式会社 |
代表者 |
梯 恒三 |
所在地 |
福岡県うきは市吉井町新治278 |
URL |
http://pasima.com/ |
事業内容 |
寝具類の製造・販売 |
インタビュアー:西部支社編集部