わたしの日刊工業新聞 活用法(89)関東精機株式会社 代表取締役社長・魵澤 剛史 氏
企業の息づかいを感じる
関東精機は液温自動調整機を手がける。工作機械の主軸・作動油や潤滑油、半導体製造装置の加工液(純水)などの温度を制御する周辺機器で、モノづくりの高精度化のニーズを受けて需要が伸びている。代表取締役社長の魵澤剛史さんに、今後の事業展開や日刊工業新聞の魅力などを聞いた。
-液温自動調整機の需要増を受けて新棟を建設されますね。
「江田工場の老朽棟を取り壊して新棟を建設し、全社生産能力を金額ベースで1.5倍にする。2023年8月に完成の予定だ。働きやすさと環境負荷低減に配慮した工場にする。群馬銀行の『ぐんぎんSLL』の第1号案件で、年間の二酸化炭素(CO2)排出量を生産高比率で毎年度2.7%削減する目標を設定している」
-11月に東京・有明の東京ビッグサイトで開催される「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」に出展されますね。
「今回のメーンテーマは『パフォーマンス&サステナビリティー』。パフォーマンスは工作機械の能力を支えて最大限に引き出すことを意味する。工作機械メーカーの『ブランドを支えるブランドでありたい』という企業理念に通じるコンセプトだ。一方、サステナビリティーには、環境配慮型の製品であることだけではなく、モノづくり現場の持続可能性を高めたいとの思いを込めている」
-環境配慮型は「GreenR」シリーズが戦略製品の位置づけですね。
「地球温暖化係数(GWP)が最小の1のグリーン冷媒『R-1234yf』を採用している。フロン規制対象外なので法令点検が不要で、管理コストを抑えられる。省エネルギー性能も向上しており、従来機種に比べて消費電力最大27%減を達成した」
-日刊工業新聞のどこに魅力を感じていますか。
「大企業はもとより、中小企業の動きを追えるのが魅力の一つ。企業の息づかいを感じられる新聞は、ほかにない。マクロ情報を把握した上で日刊工業新聞を読むと、世の中で起きていることが立体的な情報になる。また購読者特典の『リーダーアプリ』も便利だ」
-リーダーアプリは、ニュースを手軽にサクッと読めますね。
「新聞は、まず面でとらえて見出しから読むので、紙面ビューアーがありがたい。拡大や縮小、ページ送りの動きも軽いので、ストレスなく読める。国内外の出張時の移動時間などにスマートフォンでチェックし、気になる記事が載っていたら本社に連絡している」
-本日はありがとうございました。
【略歴】1997年(平9)早大政経卒、同年日本航空入社。02年関東精機入社。06年取締役、10年常務、16年社長。千葉県出身、48歳(22年10月現在)。
【企業ファイル】
名称 | 関東精機株式会社 |
代表者 | 魵澤 剛史 |
所在地 | 群馬県前橋市大渡町2-1-10 |
URL | https://www.kantoseiki.co.jp/ |
事業内容 | 工作機械・半導体製造装置向け液温自動調整機の開発・製造・販売 |
インタビュアー:群馬支局