読者インタビュー

2020.05.07

わたしの日刊工業新聞 活用法(59)アイズロボ株式会社 代表取締役・久保 光男 氏


久保光男氏

記事掲載の反響に手応え

 アイズロボは産業用ロボット・周辺機器の企画から設計、製造、据え付け、試運転までを一貫して手がけている。協働ロボットと無人搬送車(AGV)を組み合わせた移動型協働ロボット「AiZRobo」をはじめ、現場の悩みを解決するオリジナルロボットのオーダーメードの実績を積み上げている。創業者で代表取締役の久保光男さんに、日刊工業新聞の活用法を聞いた。

 ―AiZRoboは戦略機の位置づけですね。生産現場での活躍が期待できます。

 「AGVで加工対象物(ワーク)を搬送したいが、通路が狭いため作業員が搬送しているといった現場は少なくない。AiZRoboは小型で小回りが利くので、こうしたケースに適している。人手不足や高齢化に悩む中小企業が導入しやすいように価格も抑えた。商品の箱詰め、シール貼りといった繊細な手作業をロボットに置き換えるノウハウを生かすとともに、独自の制御システムを採用して製品化にこぎ着けた」

 ―日刊工業新聞に掲載されて反響はありましたか。

 「私が新聞を開く前に取引先などから連絡があって驚いた。機械や電機、ロボットなどの業界・分野別に紙面構成されているので記事を探しやすいのに、なかなか見つからず、1面に掲載されていたのを見つけてまた驚いた。取引のなかった会社、想定していなかった業種の会社からの問い合わせもあり、手応えを感じた」

 ―日刊工業新聞はビジネスに役立っていますか。

 「毎朝、すべてのページに目を通している。特に人工知能(AI)、ロボット、3Dプリンターに関する記事は必ず読んでいる。おもしろいと思った記事は社員に紹介している。最近では新製品フラッシュ面に掲載されていた両面テープをワンタッチで貼り付けられる器具を購入した」

 ―楽しみにしている連載はありますか。

移動型協働ロボット

移動型協働ロボット「AiZRobo」

 「1面で毎週月曜日に連載している『リケジョneo』が楽しみ。現場で女性が活躍する姿に好感が持てるし、参考になる。性別・国籍を問わずに優秀な人材を確保することが、中小企業の喫緊の課題になっている。このため、地元の産学連携推進会に入ったり、昨年からベトナム人を採用したりしている。女性の採用も推し進めたい」

 ―人材の多様化によって事業のすそ野が広がりますね。

 「実は10年後をめどに、高付加価値ロボット事業でベトナム進出することを計画している。夢を描いて日本で働いているベトナム人の社員に、帰国後もこの仕事を続けてほしいと思っている」

 ―本日はありがとうございました。

 


 

【略歴】1993年近畿大理工卒。住宅設備メーカー、FA機器メーカー勤務を経て、2014年にアイズロボ設立。大阪府出身、49歳(20年4月末時点)。

 【企業ファイル】

名称

アイズロボ株式会社

代表者

久保 光男

所在地

大阪府寝屋川市点野3-4-3

URL

https://www.aizrobo.co.jp

事業内容

ロボットをメーンとした設備の企画・設計・製造・据付

インタビュアー:大阪支社

バックナンバー