読者インタビュー

2017.02.27

わたしの日刊工業新聞 活用法(23)クリーク·アンド·リバー社 経営企画・管理グループ事業企画室事業企画セクション・浅井司さん

「技術研究の流れがすぐわかる」 

 クリーク·アンド·リバー社は、映像制作を担うクリエーターの発掘、育成、支援を主力にする。1990年に5人で起業し、今では250人を超す映像専門社員を抱え、地上波で放送されるテレビ番組の5割弱に同社のスタッフが携わる。2015年12月にはコンテンツ制作やデザインのノウハウを生かし、研究者やポスドクの人材紹介や技術紹介を行う『プロフェッサー·エージェンシー』を社内に立ち上げた。新規事業を切り盛りする浅井司さんに日刊工業新聞の活用法をうかがった。

―日刊工業新聞を読み始めた理由を聞かせてください。

 「プロフェッサー·エージェンシーを立ち上げる時に読み始めました。日刊工業新聞は大学や研究機関、技術の詳しい情報が集約されていて、忙しい中、効率的に情報収集できるところが良いです。国の施策から大小さまざまな企業の情報、大学の先生の話まで幅広く集めているため、世の中の技術研究系のトレンドをパッとつかめるのが魅力です」

―とくに興味を引かれる紙面や連載企画は。

 「新規事業でネットワークに登録する人材を集めたい時は、研究者や技術者を紹介した記事を注目して読みます。個人的には理系女性を紹介する『リケジョ小町』が気に入っています。おおっ、がんばっているなと、こちらが元気づけられます。自分が知っているベンチャーの記事が出ていると、細かいところまでよく取材していると感心しています」

―ビジネスにどのように役立てていますか。

 「1面に目を通してから『科学技術・大学面』を読むのが日課になっています。最近役立ったのは文部科学省の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、科学技術の変化の兆しを情報発信するサイトを開設したという記事。大学・研究機関の発表資料を人工知能(AI)で分析し、IoT(モノのインターネット)などの最新トレンドを記事化するという。当社も研究や技術の情報をわかりやすく伝えるためにAIの活用を考えているのでとても参考になります。さらに掘り下げたい時は、インターネットで検索したり、電話で関係先に問い合わせたりします」

―最後に紙面づくりについて感想や提案がありましたら。

 「研究開発税制の改正ポイントをQ&A方式でまとめた『大学・産学連携面』の『キーワード』は、わかりやすく理解の助けになりました。一般紙やネットには、ここまで研究開発にフォーカスした情報はありません。オープンイノベーションでシーズとニーズのマッチングを進める際、企業to企業の方が大学to企業より早く成約できると考えがちですが、大学が絡むマッチングにも追い風が吹くかもしれないと予感させる貴重な情報になりました」

-ありがとうございました。


【略 歴】 浅井司(あさい・つかさ) 2001年明治大学大学院農学研究科卒。同年、クリーク·アンド·リバー社入社。現在経営企画・管理グループ 事業企画室所属。神奈川県出身、40歳(17年2月現在)。

【企業ファイル】

名称

株式会社クリーク·アンド·リバー社

代表者

井川幸広

所在地

東京都千代田区麹町2丁目10番9号C&Rグループビル

URL

https://www.cri.co.jp/

事業内容

エージェンシー事業(エージェント業務、プロデュース業務、アウトソーシング業務、コンサルティング業務)、教育事業、ライツ事業(著作権及びコンテンツの管理・流通業務)

インタビュアー:本社販売局

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