読者インタビュー

2017.01.16

わたしの日刊工業新聞 活用法(19) 春日井商工会議所専務理事・山田真平さん

「行政の施策  いち早くキャッチ」 

 春日井商工会議所は、中小企業のニーズや課題にきめ細かく対応する〝伴走型支援〟に力を入れている。実効性を高めるには、国や自治体から補助金などさまざまな施策の情報をいち早く入手するとともに、大学や金融機関との連携がカギという。「日刊工業新聞は支援策を決めるうえで最初の情報収集ツール」と話す専務理事の山田真平さんに、新聞の活用法を聞いた。

-日刊工業新聞を読み始めたきっかけを教えてください。

 「10年ほど前、経済産業省の産業クラスター事業『尾張東部・東濃西部ものづくり産学官ネットワーク』にメーンコーディネーターとして携わったことがある。活動を通じて多くの大学や製造業の関係者と知り合い、今も続くつながりを作ることができた。同時期に日刊工業新聞社が事務局を務める産業人クラブ関係者との御縁もできた。今思えば、モノづくり企業と本格的な接点ができ始めたこの頃に、日刊工業新聞を真剣に読み始めた」

-特に興味をひかれる紙面はありますか。

 「まず最終面の『深層断面』から読み、モノづくりの重要なトピックを頭に入れる。そして『中小企業・地域経済面』には特に注意して目を通す。国や自治体の中小企業支援政策が、いち早く報道されるからだ」

-商工会議所の運営にどのように役立っていますか。

   「企業が抱える課題やニーズに合わせた伴走型支援に力を入れているが、国や自治体の政策をいち早くキャッチすることで、企業向け説明会の準備や、企業にとって手間がかかる補助金申請書の作成などに先んじて取りかかれる。おかげで初年度のモノづくり補助金の申請では大きな成果を上げることができた」

-紙面づくりへの期待や要望を、お聞かせください。

 「他の商工会議所の取り組みや、金融機関を含む支援機関の動きをもっと報道してほしい。特に中部地域のニュースは、よりきめ細かく報道していただけるとありがたい。今後、大学や金融機関との連携により力を入れていこうと考えている。当方が企業の課題やニーズを吸い上げ、それぞれの支援機関が得意とする支援策で解決していく形を構想している。これは他の支援機関の動きを知らなければ実現できない」

-ありがとうございました。 


【略歴】 山田 真平(やまだ しんぺい) 1980年立命館大学経営学部卒、同年春日井商工会議所入所。2005年中小企業相談所長、12年事務局長、14年理事・事務局長を経て16年11月から専務理事。静岡県出身、60歳(16年12月現在)。

【企業ファイル】

名称

春日井商工会議所

代表者

会頭・松尾隆徳氏

所在地

愛知県春日井市鳥居松町5-45

URL

http://www.kcci.or.jp

事業内容

行政に対する意見、要望活動をはじめ、調査・研究、情報提供、経営相談などの諸事業。

 インタビュアー 名古屋支社販売部

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