読者インタビュー

2016.10.05

わたしの日刊工業新聞 活用法(11) 師勝化成社長・濱垣一郎さん

「製造業の仲間づくりに役立つ」

 師勝化成は、スポンジやゴム、プラスチックの加工・販売を手掛ける。主な納入先は自動車部品メーカーだが、最近は材料メーカーと組んでドライブレコーダーの取り付けに使われる粘着シートを開発・販売する。社長の濱垣一郎さんは「あまり知られていないが、国内で7~8割のシェアがある」と話す。これまで培ってきた加工技術に付加価値をつけ新事業を開拓する濱垣さんに、日刊工業新聞の活用法を聞いた。

―日刊工業新聞を読み始めたきっかけを教えてください。

 「会社では一般紙を購読していたが、地元の新聞販売店から『製造業の情報を知るには日刊工業新聞がいい』と紹介され、読み始めた」

―ビジネスや経営にどのように役立てていますか。

 「当社のドライブレコーダー用粘着シートには、これまで培ったスポンジの加工技術が活かされている。また粘着シートを加工するだけでなく、パッケージなども当社が行うことで付加価値をつけ、様々な新ビジネスの開拓に力を入れている。新聞を読むのは、顧客となりそうな企業を見つけることは当然だが、開発を共に手掛けたり、当社の付加価値を気づかせてくれたりする企業を探す狙いもある」

―日刊工業新聞が製造業の仲間づくりにも一役買っていると聞きます。

    「個人的には、全日本製造業コマ大戦など異業種交流につながる取り組みにも積極的に参画している。この大会は全国の中小製造業が自社の技術を注ぎ込んで作成したコマを持ち寄り一対一で戦うもので、会場で知り合った経営者が紙面に載ることも多い。私にとって日刊工業新聞は、単に営業や開発のための情報源というだけでなく、製造業の仲間づくりに役立っている」

―他紙やインターネットなどと、どう読み分けていますか。

    「一般紙を含めた他紙は、サービス業や小売業などを含めた企業全般のニュースという色合いが強い。意識的に読み分けているわけではないが、モノづくりの〝モノ〟の情報を探すなら、日刊工業新聞しかないと思う」

―今後の紙面づくりへの期待や要望を聞かせてください。

 「海外展開を検討した時期もあったが、やはり国内に軸足を置いたビジネスを展開していくことにした。しかしながら、国内は少子化や人口減少などにより、製造業がビジネスを展開していくには、ますます厳しい環境になっていることも事実だ。日刊工業新聞には、これらの課題に製造業がどう立ち向かっていくか、また私たち製造業が培ってきた技術やサービスが、今後国内の、どのような分野に必要とされていくのかといった情報や指針を提供してもらいたい」

-ありがとうございました。


【略 歴】濱垣一郎(はまがき・いちろう) 1993年(平成5年)大学卒業と同時に師勝化成入社。2001年に取締役、2006年から社長。愛知県出身、46歳(2016年10月現在)。

【企業ファイル】

名称

 師勝化成株式会社

代表者

 濱垣一郎氏

所在地

 愛知県北名古屋市高田寺西ノ門27

URL

 www.shikatsu.co.jp

事業内容

 スポンジやゴムなどプラスチックの加工・販売

インタビュアー:名古屋支社販売部

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